毎年3月下旬、寒気がぶり返し、比良山から突風が吹き荒れることがある。
湖国に本格的な春の訪れを告げる自然現象で、これを「比良八講荒れじまい」と呼ばれる。
その由来は、かつて比良にあった天台宗の寺院で法華経を講読する法華八講と呼ばれる法要が営まれ、この法要の時期が天候が荒れる時期と重なっていたことから比良八講と呼ばれるようになったといわれている。
昭和30年、比良八講の法要は箱崎文応大僧正によって再興され、毎年3月26日、天台宗の僧侶によって、打見山で取水した水を湖上に注ぎ、水難者の祈祷ののち、近江舞子で採燈護摩供が行われている。